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[101] 《審判》 | 「《魔法使い》と水元頼子の出会いは、運命によってすでに決められていた。」 |
[102] 《力》 | 「二人は、すでにこの時代で出会っていた。・・・。出会わなければいけなかったのですわ。」 |
[103] | そう言って《力》は、運命の約束事として、と付け加えた。 |
[104] 《審判》 | 「ここでの出会いが、すべての始まりとなる。」 |
[105] 《力》 | 「そして、《皇帝》、《女帝》に受け継がれますわ。」 |
[106] | ゥゥゥ。 |
[107] 《審判》 | 「一通り、《魔法使い》の用は終わった。」 |
[108] 《力》 | 「ええ。それでは、《魔法使い》を元の時代に戻しましょう。」 |
[109] | 気配を感じて、《魔法使い》は後ろを振り返る。 |
[110] 《魔法使い》 | 「《審判》、《力》!!」 |
[111] 《力》 | 「この時代でのあなたの仕事は終わりましたわ。私の象徴の力で元の時代へお送りいたします。」 |
[112] 《魔法使い》 | 「何だと・・・?」 |
[113] | 驚愕の表情を隠しきれない《魔法使い》と、何となく意味ありげな笑顔を浮かべて近寄ってくる《審判》の目線がぶつかった。 |
[114] 《審判》 | 「いかがであったかな。水元頼子の過去は。」 |
[115] | そう言って《審判》は、《力》に向けて顎をしゃくる。 |
[116] 《力》 | 「ええ、わかりましたわ」 |
[117] | “射出!” |
[118] | そして、《魔法使い》は姿を消した。元の時代に戻ったのである。 |
[119] ライコ | 「まほうつかいさん・・・?」 |
[120] | 目の前にいた魔法使いが急に独り言を始めたかと思うと、目の前から姿を消した。そのことに、幼いライコは激しく驚いていた。 |
[121] | そして、時間を飛ばされた魔法使いは |
[122] ??? | 「・・・うつかい、まほうつかい!」 |
[123] | 誰かが《魔法使い》を呼んでいる。 |
[124] 《女教皇》 | 「《魔法使い》!!」 |
[125] 《魔法使い》 | 「《女教皇》・・・?」 |
[126] | 何故か、《魔法使い》はカードの状態で《女教皇》の目の前に浮いていた。 |
[127] 《女教皇》 | 「大丈夫なの、《魔法使い》!」 |
[128] 《魔法使い》 | 「あ、あぁ…。《力》に飛ばされてきた。」 |
[129] | そういってふと《女教皇》の顔をみた《魔法使い》が「ふっ」と笑う |
[130] 《女教皇》 | 「?」 |
[131] | 《魔法使い》の表情に怪訝な顔をしてしまう《女教皇》。 |
[132] 《女教皇》 | 「なに???」 |
[133] 《魔法使い》 | 「《魔法使い》のことがそこまで心配だったか」 |
[134] | 《女教皇》は顔を赤くする。 |
[135] 《女教皇》 | 「あ、あのねぇ!」 |
[136] 《魔法使い》 | 「ハハハハハ!!」 |
[137] | いつもどおりの光景。それは、《皇帝》と《女帝》になっても受け継がれるだろう。 |
[138] | そして、その光景はライコと《魔法使い》から始まる。 |
[139] 《審判》 | 「そしてそれ以前にも出会いはあった、か」 |
[140] | 遠目で《審判》が、彼らを見つめていた。 |
[141] 《審判》 | 「今回の出会いが、彼らにどのような影響を与えるであろうな。」 |
[142] | そういうと、《審判》は時間移動によって姿を消した。 |
[143] | いつも変わらぬ関係、そして不思議な出会い。 |
[144] | 彼らは、いつまでもそれを忘れないだろう。 |
[145] | FIN |
[146] | 第2話 |
[147] 《審判》 | 「今度は誰を飛ばすのだ?」 |
[148] 《運命の輪》 | 「そうですね・・・《女教皇》ですわ。」 |
[149] 《力》 | 「でも《女教皇》はやめておいたほうが良いわ。《魔法使い》が心配するわよ。」 |
[150] 《審判》 | 「でもこれは必然だ。」 |
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