創作部

◆ストーリー

ライコの幼少期時代に飛ばされた《魔法使い》は…

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◇ログ
  
[301] 田村桂子「望めば、あなたは碧川さんとずっと一緒にいられるわ」
[302] 《女教皇》「やめて!」
[303] 《女帝》「あたしも、できれば唯といたかった。たとえ今《皇帝》が側にいてくれても、その想いは消えない」
[304] 《女教皇》「やめてよ!!いい加減にして!!」
[305] 田村と《女帝》の悪魔のように甘い囁きを振り切るかのように叫んだ。
[306] 《死神》「運命の犬のままで、君はいいのかい?」
[307] 《女教皇》「あたしは・・・」
[308] 《隠者》「我が同胞をたぶらかすのは感心しません、《死神》」
[309] 《隠者》
[310] 《女教皇》「《隠者》・・・」
[311] 《死神》「私は選択肢を提案しているだけにすぎない。選ぶのは《女教皇》なのだよ、《隠者》」
[312] 《女教皇》の前に立ち、《死神》とにらみ合いをする《隠者》。《女教皇》は《隠者》を見あげ、少しホッと胸をなでおろした。
[313] 田村桂子「何を安心しているの?あたしは《隠者》のどうでもいい言葉より、あなたの答えを聞きたいの」
[314] 《女帝》「いつ何が起こるかわからない、《魔法使い》と共にティターンズとして生きていくか、平穏に親友と過ごすか」
[315] 《女教皇》「…でも、あたしが“本当の”ライコに戻るなんて…、そんなこと、できないよ」
[316] 田村桂子「《魔法使い》が心配なの?」
[317] 田村桂子「《魔法使い》は貴方が望めばどんな願いも適えてくれるわよ」
[318] 田村桂子「たとえ自分が消えてしまうとしてもね」
[319] 《女教皇》「《魔法使い》がそんなことするわけないじゃない」
[320] 首を横に振って田村の言葉を否定する。
[321] 《女教皇》「アンタは《魔法使い》のこと分かってないからそんなことが言えるんだ」
[322] 《女帝》「分かってないのはアンタのほうよ」
[323] 《女教皇》「《女帝》に《魔法使い》の何が分かるっていうんだ!」
[324] 《女帝》「あら」
[325] 《女帝》「じゃあ《女教皇》は分かってるってわけ?」
[326] 《女教皇》「《魔法使い》は他人のために自分を犠牲にするなんてことはしないよ」
[327] 《女帝》「ふぅん?断言したわね」
[328] 《女帝》の目つきが変わった。目を細めて《女教皇》を見ている。
[329] 《女教皇》「だってそうじゃない。いつだって、アイツは自分のためにしか動かなかった」
[330] 《女帝》「だから、《魔法使い》は《女教皇》のために、自分を犠牲にすることはない、って?」
[331] 《女教皇》はこく、と首を縦にふった。
[332] 《女帝》「パータレ。だからアンタは何も分かってないのよ」
[333] 《女教皇》「なっ!」
[334] 《女帝》「《女教皇》は自分の予想で勝手に決めつけてるだけじゃないの。そんなの、単なる被害妄想もいいとこよ」
[335] 《女帝》「あーもう!!われながら情けないわ!!いい?今ここで、はっきりさせてもらうわよ!」
[336] 《女教皇》「アンタは信じるの?信じないの?どっち!」
[337] 《女教皇》「ど、って・・・え?なにが・・・」
[338] 《女帝》「《魔法使い》を信じるか!信じないか!」
[339] 田村桂子「自分の協力者を、信じるか信じないか。」
[340] 《死神》「わたしは信じているよ、《隠者》のことを。たとえ結果が良い傾向でなくとも」
[341] 《隠者》「私もです、《死神》」
[342] 田村桂子「協力者を信じてない協力者なんてあなただけではないかしら」
[343] 《女教皇》「田村だって、《死神》のことも嫌いだって、言ってたじゃない!」
[344] 田村桂子「嫌いよ。だけど、信じると好き嫌いの感情は別。当然じゃない」
[345] 田村でさえ・・・。どうしてあたしだけ?!
[346] ショックで《女教皇》は放心してしまった。
[347] 《女帝》「皆、協力者を信じてる。けど、アンタは違うみたいね」
[348] 田村桂子「さぁ、自分の思惑通りにさせたいんでしょう?自分が幸せになりたいんでしょう?だったら、それは変えるしかないわ」
[349] 《女帝》「幸せになりたい、って思うのは」
[350] 《女帝》「みんな普通に願っていることよ?自分が不幸になるなんて、あたしは絶対嫌だもの」
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