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[422] | 《審判》が”言霊”を解いた。 |
[423] 《女教皇》 | 「《魔法使い》!」 |
[424] 《魔法使い》 | 「《女教皇》よ、どういうことだ」 |
[425] 《女教皇》 | 「あ、あたしにもよく・・・」 |
[426] 《力》 | 「《魔法使い》! 《女教皇》を何だと思ってますの」 |
[427] 《力》 | 「《女教皇》!《魔法使い》がきらいなの?」 |
[428] 《審判》 | 「はっきりと宣言してもらおうではないか」 |
[429] 《女教皇》 | 「あたしは・・・」 |
[430] 《魔法使い》 | 「《女教皇》よ、何が言いたいのだ」 |
[431] 《女教皇》 | 「あたしは、《魔法使い》のことが好き。けど、アンタはあたしのこと、単なる協力者、ううん、足かせにしかならないって思ってる」 |
[432] 《魔法使い》 | 「は?」 |
[433] 《女教皇》 | 「これじゃ、あたし一人が莫迦みたいじゃないか!好きになってももらえない、気にも留めてもらえない!せいぜい協力者程度にしか思ってもらえてないんだ!」 |
[434] 《魔法使い》 | 「話を聞くのだ、《女教皇》」 |
[435] 《女教皇》 | 「聞きたくない!どうせ、あたしの聞きたくない言葉をアンタは言うんだ!」 |
[436] 《魔法使い》 | 「《女教皇》!」 |
[437] | 一気にまくし立てる《女教皇》を、《魔法使い》が抱きしめた。 |
[438] 《魔法使い》 | 「大莫迦者。誰がそんなことを言った」 |
[439] 《女教皇》 | 「え・・・」 |
[440] 《魔法使い》 | 「俺はおまえを愛している。」 |
[441] 《魔法使い》 | 「誰が足かせだと言った?誰が協力者程度だと言った?《魔法使い》がどれほど《女教皇》を愛しているのか、《女教皇》は知るべきだ」 |
[442] 《女教皇》 | 「《魔法使い》・・・」 |
[443] 《魔法使い》 | 「《女教皇》を守るためなら、この身を投げうっても構わぬ」 |
[444] | 《女教皇》目を見開いたあと泣きだす |
[445] 《魔法使い》 | 「《女教皇》泣くな」 |
[446] 《魔法使い》 | 「《女教皇》に泣かれると《魔法使い》は困るのだ」 |
[447] 《女教皇》 | 「《魔法使い》・・・」 |
[448] | 《女教皇》《魔法使い》を見つめ泣き笑い |
[449] 《女教皇》 | 「・・・ありがとう」 |
[450] 《魔法使い》 | 「手間をかけさせおって」 |
[451] 《女帝》 | 「まったくよ、もう」 |
[452] 《女教皇》 | 「《女帝》!?いつの間に!」 |
[453] 《魔法使い》 | 「なぜおまえがここにいる?」 |
[454] 《女帝》 | 「時間移動したに決まってるじゃない、莫迦ねぇ」 |
[455] 《魔法使い》 | 「そのようなことを聞いてるのではなく・・・」 |
[456] 《女帝》 | 「さて《女教皇》。もう一度聞くわ。あんたは、協力者を信じる?信じない?」 |
[457] | 《女教皇》は涙を拭き、強気な笑顔を向けた。 |
[458] 《女教皇》 | 「信じてるに決まってるよ。もう二度と弱気になんてならない。だから、あたしはライコには戻らない。このまま《魔法使い》と前を歩いていくよ」 |
[459] | もう、立ち止まらない。 |
[460] | 《女教皇》は胸に強い想いを秘めて、前へ進んでいく――― |
[461] | end |