【あのとき〜《皇帝》と《女帝》編〜】

投稿者:ARISAさん、ゆりなさん

《女教皇》が田村桂子によって画策されたフェーデの真相に耐え切れず、
《魔法使い》もそれを追いかけた後・・・。
「・・・・。」
「どうした?《女帝》らしくもない。」
「《皇帝》が何であの時《魔法使い》を殴ったのか、やっと分かった。
なんだか自分が情けない。ホントにあれが昔なんだなって思って・・・。
今、こうやっている事が不思議なくらいなのに・・・。」
「《女帝》は今の状態が不満か?」
「なっ・・・・。」
いきなりの質問に絶句する《女帝》。
しかし《皇帝》は別に答えを聞きたかった訳でもないらしい。
「この《皇帝》は昔の自分を恥じたりなどせぬぞ。昔があるから今もある。
だからこそ・・・。」
と言い、《女帝》の腕の中で安らかに眠っている少女
―――即ち、カーシャ―――に目をやり、誤魔化すように再び口を開く。
「どうやら《女帝》は、この《皇帝》の事を信じきれていなかったようだからなァ。」
からかいを、いや、多分に挑発の意図を含む言い方だった。
「どういう意味?」
じっとりと《皇帝》を睨みつける《女帝》。けれどそれもわずかな時間に過ぎない。
《女帝》は言葉を切り出した。
「あたしは・・・。約束する。」
決意を固めたような表情で、一つ一つ言葉を確認しながら《女帝》は続ける。
「傷があるから強くなれる。昔を思い出して心を痛めるんじゃなくて、
乗り越えた今を大切に生きる。この子にも、マダムの思い出を抱えて、
残りの人生――たとえ残り少なくても、生きていくのは自分自身なんだから、
生きていって欲しい。だから・・・。」
「だから」
「あたしは《皇帝》といる事を誇りにするよ。」
そう言って《女帝》は《皇帝》に微笑みかける。
「言質は取ったぞ。」
「わかってる。」
今を生きよう。
どんなに辛くても。
いつかは来る、未来のために。
今の`あたし′はここにいる。だから。
「行こう、《皇帝》。《力》と《審判》が待ってる。」
ここで立ち止まってる暇はない。前に進むために。未来を手に入れるために。
《女帝》と《皇帝》は時間を移動した。
後に残るのは、静寂・・・。
(今は悲しいけれど、いつかきっと傷がいえる。
あたしは昔を乗り越えられたんだから。信じてるから・・・。)


投稿者後書き

ARISAさん
こんにちわー!!!ゆりなと私の合作です!頑張って少しでも本編を汚さない(?)ように書いたつもりです!!《皇帝》の部分は私で、《女帝》の部分はゆりなです!長くなってごめんなさい!それでは!!!

ゆりな
こんにちわ。合作と言う事でかなり長くなってしまいました。すみません。少しでも私たちが書いた気持ちが伝わればいいなと思っています。それでは。

部長のコメント

《女帝》が!!この《女帝》の前向きで強いとこめちゃ好みです!
憧れます〜o(#・・#)o
《皇帝》もなんだか悟っているといいますかなんといいますか…
いつの間にそんなイイ男に?!(笑)
そして、合作なんて本当にすごいです。二人で一つのものを作るっ
て楽しい事も2倍ですよねv

副部長のコメント

ゆりなさん&ARISAさん!!合作なんてすごいですね!!
すごく自然な感じで繋がっていて、素敵ですよvv
やっぱり《皇帝》は大人ですね〜vvよくここまで大人になったというべきか(笑)
《女帝》も痛みを恐れないいい女になりましたよねvv
長くなっても全然平気ですよ(^^)
2人の絆を再確認させられる素敵なお話をありがとうございました♪

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