投稿者：ゆりなさん

逃げてる。その事は始めっから分かってる。
ごめん、カーシャ。
ごめん、マダム。
ごめん、＜＜正義＞＞。
ごめん、文華。
ごめん,＜＜恋人たち＞＞。
ごめん、＜＜魔法使い＞＞。
あたしなんか、いなければ・・・。
（＜＜女教皇＞＞はいたのだぞ。）
＜＜魔法使い＞＞・・・・！
でも、あたしは・・・！
（見たくないものを見たくないと言って、何が悪いの？）
田村の言葉があたしの胸に突き刺さる。
違う、あたしは田村とは違う。
その時だ。
不意に伝わってきた、文華の声だった。
（＜＜女教皇＞＞から渡して。）
！！！
（嫌っ！）
（こんなの、嫌だ！）
（こんなの、嫌だ！）
（こんなの、嫌だ！）
拒絶の意志。
（また・・・逃げるの？）
慄然とする。
＜＜女教皇＞＞は、そのままカードの中に、心を閉ざして
しまっていた・・・。